読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

EduTalk

教育に関するテクノロジーやスタートアップ、考えたことについて発信中。

起業するなら小さな問題解決とラーメンプロフィッタブルを意識しよう。

Momotaro Ramen - negi miso ramen

はじめに

僕がリンガルボックスを2012年8月にオープンしてから1年1ヶ月が経ちました。

今ようやくRamen Profitable(20代の若者がぎりぎり生活するのに十分な収益)の状態が見えてきて、資金調達やサービス拡充など今後の展開を考えているところです。 

 

今回はサービスを運営してきた中で思う、起業するときのアイデア作りのコツについて自分なりの考えを書きたいと思います。

「世界を変えるサービスを作りたい!」はダメ?

起業したい方で「世界を変えるサービスを作る」という高い意識を持った方(学生に多い気がします。)って結構多いと思います。

 

それ自体はいい考えかもしれないのですが、スタートアップのアイデアを作る時に関していえば、個人的には「世界を変えるサービスを作ろう」というところから考えだすのはオススメ出来ないなと思っています。なぜかというと、問題からスタートしていないので「◯◯版のAirbnb」など既に大きくなったサービスのコピーキャットになりがちだったり、市場から見始めて「医療系は市場がでかいからここを狙おう」とか好きでもなく、詳しくもない市場からスタートしてしまうことになりがちだからです。 詳しくもなく好きでもないような市場で事業をしたところでその市場で必要となるサービスを作れる可能性は低いと思います。

また「世界を変える」と高いハードルを掲げてしまっているので、そもそも起業するまでの一歩が踏み出せない可能性も高くなると思います。

「自分の周りの小さな問題」からスタートしよう

「世界を変える」からスタートするよりも「自分の周りの小さな問題」からスタートした方が成功の確率は高いと思います。 また最初からスケールさせた時のことを考えるよりも、まずはその小さな問題をいかに解決するかに的を絞った方がよいと思っています。 

 

例えば、リンガルボックスの場合は「カリキュラム・教材のしっかりしたオンライン英会話スクール」を作りたいという所からスタートしました。

僕は日本に居た頃、1年ほどオンライン英会話のスクールを利用していました。 しかし不満に感じていたのが、どのスクールもちゃんとした教材がなく、あっても一応ありますぐらいの感じで、先生も勧めてこない、結局フリートークばかりのレッスンになる、ということでした。

現地に行けば、もっと質が高いレッスンが受けられるかもしれない、と思ってフィリピンまで来ましたが結果は同じでした。 生徒に併せたカリキュラムを作ろうというような考えがそもそもなかったり、教材を中心に考えてないのでレッスンの質が高くならないのです。

リンガルボックスは、こうした自分が感じていた不満を解消したいというところからスタートしました。

結果として、最初に作った教材の質が低かったため上手くいかない時期が長くなりましたが、今当初のアイディアに沿ってやってきたことがだんだん実りだし、生徒の皆様からも高い評価を頂けるようになってきています。

 

こうした「周りの小さな問題を解決したい」という考えからスタートして上手くいっている起業家は他にも多くいます。

例えば、フランス発のスタートアップ leetchi、グループペイメントのサービスで、2009年に創業後、2012年にユーザー数60万を達成、今後フランスを超えて世界での拡大を狙っています。

創業者のCéline Lazorthesさんは、このサービスを最初に思いついたのは「大学内のパーティーの時」だとインタビューで述べています。そのとき、パーティーの参加者のほとんどは、現金を持ってなかったり、ちゃんと自分から払ってくれなくて結局自分の財布から足りない分を負担したりしていた。悪夢のようだった。と自分が感じた問題について述べています。 

Ramen Profitableをとりあえず目指すという考え方

「はじめに」の中でも述べたのですが、Ramen Profitableという考え方があります。

Ramen Profitableというのは、Y combinator創始者のポールグラハムの言葉で、「20代の若者が小さな部屋に住んで、毎日インスタントラーメン(これはもちろん比喩で安い食事ということです。)でやり過ごしていくのに最低限必要な利益」、つまり大体月に10万円から15万円ぐらいの利益を指します。それぐらいだったら頑張ればなんとかなりそうです。

 

スタートアップというと、結構な方が出資を受けて、会社を大きくするというようなイメージを浮かべそうですがそんなことないと思います。

 

例えば、Ramen Profitableをなんとか達成させて、その後は世界中を旅しながら会社を経営しようという考えもあります。なんかわくわくしませんか? 世界旅行が夢の僕としては素晴らしいアイデアに見えます。

 

こういう考えをしながら運営をしてきている会社にBufferがあります。彼らの場合は今でこそ13人のチーム、16000人の有料会員を抱え拡大してきてますが、創業者であるJoelの最初の考えは、とにかく1000ドル月に収益を出して昼間の仕事(day job)を辞めたい。それだけだったようです。(詳しくは、Joelのブログにも記載があります。)

実際に彼は700ドルの収入が出るようになった時点で昼間の仕事を辞めて次の月に1000ドルの収益を達成しています。

その後は、サンフランシスコに移動、旅行者ビザで滞在しながら投資家を周り40万ドルの資金を獲得しました。しかし、その後アメリカでの就労ビザが取れず香港へ移動、また香港ではビザが取れず半年で、イスラエルのテルアビブへ、8ヶ月後ようやくビザが取れてサンフランシスコへ移動しています。

 

小さな問題解決からでもスケールする。

小さな問題からスタートすると、市場が小さくスケールしないのでは。と考える人もいるかと思いますがそんなことないです。

 

例えば、Googleはアルタビスタなどの検索結果の精度が悪い事に不満を感じ、もっと精度の高い検索エンジンを作ろうというところからスタートしました。

当時は本人達も大きなサービスにしようという意志はなく、売却してもいいと考えていたGoogleですが結果的には世界を変えるサービスになっています。

Facebookも同じように、ハーバード大学内の目に見えないつながりを見えるようにする、というところから始めて、今では世界中で使われています。 

 

少数のユーザーに満足してくれるようなサービスをきちんと作り上げることで、結果的にスケールするということだと思います。

まとめ

起業を考えている方は、まずはRamen Profitableのような小さな目標を立てて、小さな問題を解決することを考えるのが良いのでは、というのが今回の記事の主旨です。

 

追記:ポールグラハムが書いたラーメンプロフィッタブルの元記事の翻訳がありました。

http://blog.livedoor.jp/lionfan/archives/52682058.html