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教育に関するテクノロジーやスタートアップ、考えたことについて発信中。

マーク・ザッカーバーグの投資している注目の教育(Ed-tech)スタートアップまとめ

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あまり知られていないかもしれないですが、Facebookの創業者でCEOであるマーク・ザッカーバーグはアメリカ国内や、インドなど複数のEdTechスタートアップへ投資を行っています。

彼が昨年行ったハーバード卒業式でのスピーチにおいても、継続的な教育の重要性や自身、起業のためのクラスを中学生に対して行ったと話しており教育に対して高い関心をもっていることが伺えます。またマーク・ザッカーバーグと彼の妻であるプリシラ・チャンは運営するChan Zuckerberg Initiativeを通じて彼らの持つFacebookの株の内99%を健康、教育、平等の3つの分野に投資していくことを明言しています。

この記事では、マーク・ザッカーバーグが投資をしているEdTechスタートアップを簡単にまとめています。尚、ここでは
(ザッカーバーグは継続的に投資を行っておりますので、今後も新しい投資先が出てきたらここに追記していこうと思っています。)

1. Panorama Education

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  • 創業年: 2012年
  • マーク・ザッカーバーグが参加したラウンドの調達額:400万ドル
  • これまでの調達総額:1600万ドル以上
  • 本社所在国: アメリカ

マーク・ザッカーバーグ最初のEd-Techスタートアップ投資先がこのPanorama Educationです。この企業では学校向けのサービスを提供しており、サイトによるとサービスの軸は以下の3つです。

1. 生徒のマインドセット教育(Social-Emotional Learning)

Social-Emotional Learning(SEL)とは、例えば正しい目標設定の仕方や、モチベーションのコントロールの仕方、といったマインドセットあるいは、それに準ずるスキルのことです。SELスキルを高めることで、その後の学校やキャリアでの成功率が上昇すると説明されています。(参考URL: SEL Impact)

2. + 生徒一人ひとりの学習進捗管理システム

上記のSELスキルがどの程度身に付いたのか、学校の成績の推移、出席率を一人ひとりの生徒に対して視覚化します。

3. 生徒、講師、親に対するアンケートシステム

生徒や親、講師に対して簡単にアンケートを取ることが出来、結果に応じて学校全体の状態を視覚化します。データは他のベンチマークとしている学校と比較することが出来、学校自体の改善に役立てることが出来ます。

現在、このサービスを現在6500の学校へと提供しているとのことです。

参考記事:
How One Lucky Education Startup Got Mark Zuckerberg’s Money

2. Mastery Connect

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  • 創業年: 2009年
  • マーク・ザッカーバーグが参加したラウンドの調達額:500万ドル
  • これまでの調達総額:3400万ドル
  • 本社所在国: アメリカ

MasterlyConnectは学校向けにマスタリーラーニングの進捗管理を行うためのサービスで、現在170ヶ国、250万人の講師がサービスを利用しています。マスタリーラーニングとは、グループに対して指導を行う際にマイルストーンごとの最低到達目標を定め、遅れている生徒に補充教材や講義を行うことで取り残される生徒を出さないようにする学習指導方を言います。

参考記事:
MasteryConnect Raises $5M From Mark Zuckerberg, Priscilla Chan For Personalized Education | TechCrunch

3. Newsela

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  • 創業年: 2012年
  • マーク・ザッカーバーグが参加したラウンドの調達額:1500万ドル
  • これまでの調達総額:2200万ドル
  • 本社所在国: アメリカ

Newselaは英語学習をしている人にとっては馴染みがあるサービスかもしれません。このサービスは有名ニュースサイトの記事から学習に役立つものを選び出し、理解度チェクのためのクイズやライティングの課題と共に教材として提供しています。ビジネス・インサイダーの記事によると2016年9月時点でアメリカの小中高の内75%で利用されているとのことです。

参考記事:
Newsela is in three quarters of American classrooms - Business Insider

4. Altschool

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  • 創業年: 2013年
  • マーク・ザッカーバーグが参加したラウンドの調達額:1億ドル
  • これまでの調達総額:1億7300万ドル
  • 本社所在国: アメリカ


AltSchoolは、一人ひとりに応じた学習コンテンツを提供する学校(AltSchool)の運営及び、その運営ノウハウと仕組みを他校へ提供することの2つのサービス提供を行っている企業です。Tメソッドを核としており、広く学んだ後に興味をもった分野を掘り下げていき(Tの上の線が、広く学ぶ部分で、Tの下に伸びる線が掘り下げる部分)、理解を深めると共に子供の探究心を鍛えるということを行っています。また年齢別にグループ分けをしておらず、様々な年齢層の子どもたちが一つの部屋内で学ぶのも特徴です。

参考記事:
Altschool Raises $100M From Founders Fund, Zuckerberg To Scale A Massive Network of Schools Around Personalized Learning | TechCrunch

5. brightwheel

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brightwheelは保育園、幼稚園向け(Pre-K School)に、親とのコミュニケーションを円滑にするためのアプリ、及びWebサービスを提供しています。このアプリを使うことで、子どもたちが学校で何をしているのかを写真やレポートを通して簡単に知ることが出来、また迎えに行くのが送れる場合や、早めに迎えに行く場合など簡単にボタンを押すだけで先生にお知らせできます。

参考記事:
Brightwheel raises $10 million to keep parents in-the-know about their kids’ day at school | TechCrunch


6. Byju's

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Byju'sはインドのEラーニングサービスです。2016年9月時点で550万回(現在は800万)ダウンロードされ、25万人が年間の有料プランを利用しています。このサービスは日本でいうとアオイゼミに近いもので、有名講師による講義動画、テストや学習コンテンツを提供してます。

The Economistの先日の記事によるとインドでは公共教育を提供するためのインフラが整っておらず、平均して先生の1/4が授業を休んでおり、10歳の子どもたちの内半分は7歳児レベルの文章を読むことが出来ないそうです。このような状況の中では、特に質の高い講義にいつでもアクセス出来るサービスというのは価値が高いものなのだろうと言えます。

参考記事:
Mark Zuckerberg invests in Byju through Chan Zuckerberg Initiative - Business Insider


7. Ellevation

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Ellevationは学校の英語講師向けに学習進捗管理ツールを提供しています。現在450の学校で利用されており、生徒一人一人の英語レベルを確認出来る他、生徒の目標設定、学習プラン作成、プラン進捗の管理などが可能です。

参照記事:
Jobs, Zuckerberg, Omidyar invest $6.4M in edtech startup Ellevation - Jobs, Zuckerberg, Omidyar invest $6.4M in edtech startup Ellevation

8. Andela

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Andelaは、アフリカ大陸から広くエンジニア志望者を募集し、6ヶ月間のエンジニアリング教育を提供した後、エンジニアを採用したい企業に彼らを紹介するということをしています。Forbsの記事によると2016年6月の時点では4万人の応募を受けた中で200人程度に対して教育を提供したとのことです。創業者は「アフリカの企業で活躍する次世代のCTOや起業家を生み出したい」と夢を語っています。TechCrunchでは今年5月にウガンダに事業を拡大したという記事があり、着実に実績を積み重ねているようです。

参照記事:
Andela Raises $24 Million From Mark Zuckerberg And Priscilla Chan's Fund To Train African Engineers

セブ島でユニークな活動をしながらフリーランスとして活躍する吉本壮馬さんから、行動で未来を切り開く姿を学ぶ

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今回は、このブログで初めてのインタビュー記事です。

吉本壮馬さん(以下そうまさん)のことは、wasabiさんの運営する「海外フリーランス養成講座」の中で知り、セブ市内の路上で筆文字を使った路上パフォーマンスをされたり、習字体験イベントを開いたりと、面白い活動をされているなと思っていました。

そんなそうまさんと先日、偶然セブ島で行われたパーティでお会いする機会があり、今回改めて時間を頂いてお話を聞いてきました。

今回のブログは、これからフリーランスを目指す方、自分の将来に不安があり別の道を考えている方、セブ留学を検討している方などに役立てばと思い書いています。

セブ島にやってくるまで

そうまさんは、元々高校卒業後マクドナルドで働き始め、そのまま社員、店長と順調に仕事をされていました。そんな中でも、将来は留学や旅をしたいという考えを持ち続けていたようですが、仕事が忙しいこともありなかなか動けないままになっていたそうです。

ところが2016年になって、プライベートでは彼女がアフリカ旅行中に交通事故で無くなるという悲運に見舞われ、仕事上でも大きなトラブルに見舞われてしまいます。そんな中で、「いつかやろうではなく、やりたいことは今やってしまうべきだ」、「自分の力でお金を稼げる力をつけよう」と、考えるようになります。

そこで、以前から気にかけていたアクトハウスというITと英語を両方学べる語学学校で半年間学ぶことを決め2016年4月にセブにやってきたそうです。

アクトハウス: IT×英語×ビジネス留学|アクトハウス

ライターの仕事を獲得するまで

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2016年4月から半年間のコースに入学したそうまさん、Webサイトの作成などを学んで現在は自分のやりたいことをWeb、リアルこだわらず実践に移していく期間に入っているとのことです。そうまさん自身は、学校で勉強する中で、Wordpressを使ったサイト作成などのスキルを身に着けます。しかしプログラミング自体を仕事にするよりも、ブログを通じて収益を上げていくことや、リアルな場での活動により魅力を感じることに気づき、様々な人に会って人脈を広げながら、仕事を作ることを目指していたとのことです。

そうやって動いていく中で知り合った語学学校経営者から、「セブと英語のWebマガジン:スタトリ」というサイトでのライターの仕事を紹介され、ここでライターとしての最初の実績を作ります。

カルカル市での野外筆文字教室から繋がった次の仕事

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また、そうまさんはブログにもある通り休日は、現地フィリピン人との交流を積極的に行っております。その中でカルカル市の学校向けに野外教室を開くというボランティア活動を行っています。

活動内容はこちら↓
http://sohmac.com/2017/07/31/calligraphylesson/

カルカル市のある学校では子供の数に対して先生の数が30対1というような状態で、きちんとした教育が出来ない状態になっているそうです。子どもたちがよりよい教育を受けられるよう支援したいと考えたそうまさんは、ある企業経営者と話していた際にセブに留学期間後も残って活動を続けたい、という想いを伝えます。すると、その経営者自身も社会に貢献していきたいという考えをもっており、そうまさんの想いに共感してくれたそうです。そこから

経営者の方: 「仕事は今後どうするの」
そうまさん: 「まだ探しています。」
経営者の方: 「それなら何か紹介するよ」

という話になり、また別の仕事に繋がったとのことです。

行動して、出会いを仕事に繋げる

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またお会いした日からつい数日前には、セブに新しく出来るレストランでマネージャーとして働くことや、その会社で新たに立ち上げるオウンドメディアに立ち上げメンバーとして関わることが決まったそうです。これもあるイベントでたまたま出会った経営者の方と、再度別の場所でお会いする機会を設け、マクドナルドでの店長経験を伝えたことから仕事につながったといいます。

こうやって話を聞いていくと、そうまさんは自分のやりたいことを追いかけているのですが、その中での出会いを上手く次の仕事につなげている、ということがよく分かります。

フリーランスとして活動を始める上で不安だったことは?

このように順調に未来を切り開いているように見えるそうまさんですが、フリーランスとしての活動を開始するのはやはり不安だったそうです。

不安の一つは会社で働いていると、毎月給与が振り込まれるという安心感があるが、それがなくなってしまうこと。また、実績が全く無い中では自身をもって自分の出来ることを伝えることが出来ず、それも悩みだったそうです。

しかし、「一度自分で仕事を獲得し、それを遂行するという経験を積んでしまえばそれ自体が自分に対する自信へとつながり、また次の仕事へとつながっている」と話します。

まとめ

そうまさんは、前職ではライター業をしていた訳でもないですし、海外で働くことが比較的容易なプログラミングやデザインの仕事をしていた訳でもありません。しかし、そんな中でも行動を通じて未来を切り開いています。

僕自身、セブに長くいるのに日本人コミュニティで人脈を作ったり、現地の方向けに何かをしたりということはあまりしておらず、そうまさんの行動力を今後見習いたいと思いました。

もし記事を読んでいただいた方で、今後未経験からフリーランスとしての活動を目指していきたいという方や、そうまさんの今後の活動を応援したいという方は、是非そうまさんのソーシャルアカウントや、ブログをフォローされてはいかがでしょうか。

Twitter: @Soh0806
そうまさんのブログ: Sohmac :そーまっく


また、僕自身は個人でWeb開発をしていくための知見や、教育のことなどについてブログ、Twitter(@atsuhio)で発信しています。興味のある方は是非フォローお願いします。

(注) この記事内の写真の一部はそうまさんより許可を取りそうまさんのブログより転載しております。

ProductHuntのChromeプラグインが最新のサービスを追いかけるのにオススメ

以前に、自分が作りたいWebサービスの見つけ方という記事を書いたのですがそのときに、常にアンテナをはっておくのが大事ということを書きました。ただそうはいっても意識的に情報を収集するのは大変という方も多いかと思います。

そんな方にオススメな情報収集の方法の一つががProductHuntのChromeプラグインを導入するというものです。

ProductHuntとは

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Product Huntは日本ではあまり知られてないかもしれないのですが、英語圏では非常に人気のあるサービスです。簡単に言うと、プロダクト版のソーシャルブックマーキングサービスで、毎日出てくる新しいサービスやプロダクトが登録され、それに対してProductHuntユーザーが「いいね」することが出来ます。こうしていいねの数が多いサービスが上位に表示されるというものです。サービスの中には、ProductHuntから来たユーザーだけ特別なサービスを掲載するなどしているものもあるくらい影響力があります。

最近ですが、以下の記事が話題になっていました。

Web界隈で最近気になるWebサービスとか集めてみた【2017年8月版】 - Brian'z Imagination

この記事を見て個人的にすぐ気づいたのが、紹介されているもののは(全部確認してないですが)最近ProductHuntで上位に上がっていたサービスがほとんどだった点です。そのため、こうした最近のWebサービスを紹介する記事が好きという方は是非、ProductHuntをチェックすることをオススメします。

ProductHuntのGoogle Chromeプラグインを導入する

このProductHuntですが、公式でChrome向けにプラグインを提供しています。

chrome.google.com

このプラグインを導入すると自動的にChromeで新しいタブを開いたときに以下の画像のようにProductHuntの人気サービス一覧が表示されるようになります。

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一番上には今日の注目サービスが表示されていますが、スクロールしていけばどんどん日を遡って見ていくことが出来ます。

こうしたサービスは、企業が運営しているものもあれば、個人レベルのものもあって、アイデア次第で個人でも面白いサービスも作れるということが分かります。

またこうした新しいサービスで日本向けにローカライズされていることは殆ど無いので、面白そうなサービスがあれば日本向けにカスタマイズして出来るものも見つかるのでは、と思います。

まとめ

もし、情報の収集に関して中々まとまった時間が取れないという方がいたら、是非このプラグインを利用して、スキマ時間にさっと最新サービスをチェックということをしていってみてはいかがでしょうか?

デザイン未経験者でも出来た7つのステップで初見離脱されない雰囲気イケメンサイトを作る方法

最近お話したスタートアップ代表の方から、サイトのデザインをどうやっているのかについて聞かれました。その企業の場合は中にデザイナーさんがいて、とてもキレイなデザインで羨ましいなと思っていたのですが、僕はデザイナーさんが居ない状態で無理やりやりくりしていることもあり興味を持って頂けたようです。

そんなわけで今回はデザインについて書いていきます。

目標: 初見で離脱されないサイトを作る

前回、前々回の記事を書くにあたって個人開発のWebサービスについて調べてみたのですが、個人的に分かったのがデザインにあまり力を入れてない開発者が結構多いなぁということです。これは結構もったいないことで、メラビアンの法則で考えてもほとんどの人は初見から数秒以内にそのサービスが良さそうなのかどうなのかを判断します。だから初見でデザインが微妙という場合、ほとんどの人は中身をちゃんと見ること無く離脱してしまうのです。逆に初見離脱を防げれば中身を知ってもらえる可能性が高まります。

個人開発でいきなりプロ並みにデザインを行うというのは本業がデザイナーでない限り難しいと思います。僕はイラストとか全然描けない人なのですが、そんな僕でも初見離脱されないくらいのレベルのデザインであれば何とかなっているのではと思っています。

以下は僕の場合していることを簡単にまとめてます。

1. デザインの参考になるサイトを集める

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僕の場合ですが、TechCrunchで新たに資金調達をした会社の情報をどんどんPocketに保存するということをしています。こうして集めた企業のサイトでデザインの良いものを、例えば「デザイン参考中」というようなフォルダにまとめていってます。

TechCrunch以外では、500 startupsやY Combinatorというスタートアップアクセラレーターに採用されたサービスのサイトも良くみます。なぜかというとスタートアップインキュベーターに入っているような小さなスタートアップで社内にデザイナーがいるケースはまれだからです。だからこうした企業のサイトデザイナは大体においてプログラマがやっていて、デザイン素人でも真似しやすいのでは、と思っているためです。

例えばY Combinatorの採択企業一覧はここから見ることが出来ます。

www.ycombinator.com

2. 分類する

こうやってどんどん情報を集めていってから、更に参考にするサイトを分類するということをしています。最初から調べるサイトを業界で絞っていたりするとこのステップは元々完了しているので、次のステップに進みましょう。

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例えば上の画像は、僕のGoogle Chrome上のBookmarkページでオレンジをメインカラーで使っている会社やロゴがオレンジの会社を集めています。これはリンガルボックスのロゴがオレンジ色でそれと合わせた色合いなど調べるためにフォルダ分けしたものです。オレンジって結構デザインが難しくて、画像を見ても何社からはブルー系のロゴに変更したりしています。

その他、僕の場合はEdTech系のサービスやSEOに強いサービスなどを分類しています。

3. デザインパターンが分かる

こうして色々サイトを見ていくと、分かることが色々あります。例えば法人向けと個人向けではデザインが全然違いますし、対象年齢層によっても違います。またAIスタートアップやエンジニア向けサービスなどは幾何学模様を多用していてかっこいいけど、他のスタートアップではあまり使ってないなとかということが分かります。その他にも最近はセクションを斜めの線で切るのが流行っているとか、グラデーション使ったサイト増えてるとか、埋め込み動画を使っているサイトはどんどん減っている、などということも分かります。例えば下の画像みたいなのは最近流行しています。

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4. デザインパターンの理由を調べる

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こうした傾向が分かったら、そうなっている理由を実際に調べてみるといいでしょう。例えば、埋め込み動画は一時期一気に増えてAirBnBなんかもしていました。でも今どんどん減っているというのはそれがあまり効果がないのかもしれません。

例えば、"hero embedded video good or bad"というキーワードで調べたらWISTIAのブログ記事が出てきました。

wistia.com

この記事では、埋め込み動画はロード時間を増加させてしまう、認知不可を増加させてしまう、実際にWistiaでは上手くいかなかった、というようなことが書かれています。

こうして一つ一つのデザインパターンについて使うべき理由や使わないほうが良い理由を調べていくと、自分のサイトでどのパターンを使おうかということも分かってきます。

5. 各コンポーネントごとに参考デザインを調べる

大まかなデザインパターン以外にも、ページ内の各パーツごとにも参考デザインを集めます。特にサービスのコアになる部分は念入りに調べます。例えば、リンガルボックスで言えば講師一覧画面や、講師詳細ページなどで他のサービスはどういう情報を掲載しているのかや、ページネーションは無限スクロールとページ別に区切るのとどちらが良いのか、など調べます。

6. 増やす減らす

上記のように情報を調べたら、増やすものと減らすものを考えます。参考デザインにはあってもこれは邪魔でしかないなというものはどんどん減らします。逆にこれがあればもっといいなというものは増やします。

ここまでやっていけば、自分のサービスのデザインについてどうしてそういうデザインにしているのかまで全部説明出来るぐらいになるでしょう。

7. 簡単に実現できるものだけ取り入れる

色々調べたら、このサイトめちゃめちゃいいなぁとか、これ真似したいというもの色々出てくると思います。リンガルボックスだってもっといいデザインにしたいし、このデザイン取り入れたら良さそうって思うものにたくさん遭遇します。例えば、最近僕が見て素敵だなぁと思ったのはHire by GoogleのGIFを使ったサービス説明。

しかし、僕の場合はイラストレーターが使えないので、1人で出来ることは限られています。CSSだってプロのマークアップエンジニアと比べたらお粗末な設計で、shame.scssの中身は増えるばかり。だからかけた時間に対して効果が相当見込めるのでない限りは、頑張らないで1人でもすぐに実装出来るようなものだけやることにしています。

まとめ

いかがだったでしょうか。これからサービスを作ることを考えているけど、デザインをどうすればいいのか考え中という方や、デザインに力を入れてなかったという方の参考になれば嬉しいです。

このブログでは、スタートアップのことや教育、1人で作るWebサービスについての知見などを書いています。もし興味がありましたら是非僕のTwitterやFeedをフォローして下さい。またプロのデザイナーさんや、同じように未経験からデザインをされているという方で、記事へのご意見やリンガルボックスへのダメ出しなどありましたらメッセージ頂けると嬉しいです!

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プロフィール

EduTalkでは、教育に関する話題や、海外スタートアップ、21世紀の個人のあり方などについて考えたことを書いています。以下はブログの中の人についての紹介です。

1. 略歴

名前: 手島淳裕(てしま あつひろ)
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1985年11月7日生まれ、高知県出身。早稲田大学第二文学部卒業後、エスキュービズムというEC関連のスタートアップに新卒1期生として入り、法人営業をしていました。その中で、大学時代からの友人が既に出資を集め起業しているのを見て退職。まずはMBAを取ろうと、TOEFLの勉強のためにやってきたセブでオンライン英会話サービスのリンガルボックスを始めることとなり今に至ります。

Twitter: @atsuhio

2. 僕を構成する要素など

2-1. お祭りが大好きです。

パリピと呼ばれても構いません笑 よさこいの本場高知県出身ということもあり、大学のときはよさこいサークルに所属していました。世界中の有名なフェスティバルに行きたくて、Fest300という世界のフェスティバルの紹介をするサイトから、行きたいお祭りをリストアップしています。2015年はフルムーンパーティーとロイクラトン、2016年はソンクランに行きましたが、このペースだと全くリストにチェックが入らないので今後ペースを上げて行く予定です。逆に観光地や遺跡などは記念的に行く程度でそれほど興味がありません。多分、人が集まったときのエネルギーが好きなんだと思います。

2-2. インターネットとスタートアップが大好きです

大学2年生の時、当時ユーザー数10数万だったグリー、その直後に流行りだしたmixiでインターネットの魅力にハマりました。それ以来自分のスタートアップ(当時はベンチャーと呼んでましたが)をしたいということで、TechCrunchなどで情報を追いかけ続けています。今はリンガルボックスを運営しているのでこれを何とか伸ばそうと色々やってます。スタートアップのことなら何時間でも話せるので好きな方ご連絡下さい。

2-3. 旅好きです

旅というより、旅先での人との出会いが好きです。上記の通り、遺跡や観光地はそんなに好きじゃないので、どちらかというと色々な場所を転々としていくバックパッカー的な旅よりも、1つの場所に最低でも1ヶ月ぐらいは滞在して現地の人と仲良くなるような中期滞在型が理想です。以前は台湾の台中に2ヶ月、チェンマイに計3ヶ月ほど住んでました。

3. なぜ教育事業をやっているのか

今は、オンライン英会話の事業をやっていますが、英会話に限らず教育事業に興味があります。これは元々ちきりんさんの「アフリカが発展しない理由」というブログ記事の影響を受けています。この記事で、アフリカに支援活動をしたとしても、教育を受けたことがない人が多く投資や道徳の概念がなく支援が無駄になってしまうということが書かれています。逆に言えば、アフリカの人たちにきちんとした教育が行き届いていけばもっと発展出来るということです。

豊かさの根源というのは教育であり、スタートアップも教育を受けた人が始め世界を変えられる。だからより良い教育を世界に提供するということは、結果的により良い起業家を生み、良い世界を作ることなのだ。ということをそれ以来思っています。

4. 中期的な目標

やっていきたことは3つあります。

4-1. リモートで働ける会社を作る

僕は21世紀は企業にとってEmployee Satisfaction(従業員満足度)がより重視される時代になると考えています。すでにテクノロジーの発展で、オフィスに居なくてもリモートチームで大きな仕事が出来るようになっていてBufferやZapierのようなスタートアップはオフィスを持っていません。

また21世紀は体験の時代ということはよく言われます。モノを所有するのではなく、シェアするようになり、AIの発展で自分のしたい仕事に集中出来るようになります。交通渋滞や電車通勤でストレスを溜めるよりも、リモートで仕事をして恋人や家族とより長い時間を過ごせるほうが幸せだという方が多いと思います。営業にしても、顧客を直接訪問することは減り、自宅からでもオンラインで効率よくこなせるようになるでしょう。家から仕事が出来ないのは、研究所が必要な科学者ぐらいではないでしょうか?もちろん、こうした未来がすぐに訪れるわけではないですが、僕自身はそれが未来だと思うのでこの方向性を支持していけたらと思っています。

4-2. 大きな仕事をする

リンガルボックスに限定せず、大きな仕事をしたいです。多くの方が経験してると思いますが、個人で事業をしていると段々飽きてチームを組んで仕事をしたいと思うようになる気がします。こうした方々とチームを組んで大きな仕事が出来れば面白いなと思います。だから、今は他と差別出来ていないリンガルボックスですが、今年はサービスを準備しして、来年上手く離陸させてチームで仕事をしていける状態にしていこうと思います。

4-3. 世界中のフェスティバルを巡る

世界一周だといつでもできそうですが、フェスティバルを回るだと時期が決まっているし、地域がバラバラなのでちょっと大変そうです。リモートで仕事をしていきたいのは、それを実現させたいわがままも少し、というかかなりあります。

4-4. ベルリンに住んでみる

今まで台湾の台中市に2ヶ月間、タイのチェンマイに3ヶ月、現在も住んでいるセブは5年と長くアジアに住んできました。次はヨーロッパに住もうと思っていて、第一候補がベルリンです。ベルリンは現在ヨーロッパで1番のスタートアップ都市となっており、シリコンバレーが家賃高騰などで人気が落ちてきている今、一番面白い都市となっていると考えているからです。ただ最近は福岡が注目を集めているのと、女の子が可愛いと良く聞くのでそちらにも興味があります。

【自分のWebサービスで生きていく】失敗したらどうするか、は考えなくていいと思う7つの理由

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さて前回の記事では、個人で仕事を回して生きていく上でブロガーやフリーランサーという道以外にも自分のWebサービスを運営するという方法もある(あるいは複業のうちの1つに出来る)。ということを書きました。

atsuhiro.hatenablog.com


今回の記事では、Webサービスを作ってみたけど、結局上手く行かなかったらどうするの。ということについて書いていきます。

なお実際にサービスを開始する上では失敗するかもと思って始めるとスタートすると失敗するかと思います。自分のアイデアに自信がなければ何の価値を提供したいかの軸がぶれがちになり、軸のないサービスには魅力がないためです。だからこの記事は、別に失敗してもどうにでもなるよね、と気軽にスタートが切れる方が増えればなぁ、ということを思って書いています。

はじめに: そもそも失敗とは何でしょう?

先程発見したAltSchoolの"Teaching Grit and Growth Mindset"という動画の最初の1分間で、記事の要点がほぼ言われてので先に紹介します。


AltSchoolは、FacebookCEOであるマーク・ザッカーバーグが主要投資家として名を連ねる教育スタートアップで、従来型の学校(講師が教壇に立ち全員に同じことを教える)とは異なる21世紀の学校(一人ひとりに合わせた学習コンテンツと学び方)を作ろうとしています。

この動画の最初で先生は子どもたちにこう問います。


"Who knows what failure is?" (失敗とは何か分かる人はいますか?)


一人の生徒はこう答えます。


"Not trying anything because if you don't try anything, you automatically fail." (何も挑戦しないこと、なぜかっていうと何も挑戦しないこと自体が失敗してるってことだから)


もう一人の生徒はこう答えました。


"If you do something and you don't complete it because it's too hard and you stop doing it because you give up"
何かやろうとしても、難しいからって途中でやめてしまうこと。なぜ失敗かというと、諦めてるしまっているから



先生は言います。


「人生では時々大変なことが起こる。学校の勉強でだって大変な時はあるでしょう。でも失敗しているとき、何が起こってるかっていうと、挑戦をしていると同時に成長しているのです。」


新しいことに挑戦するというのはこういうことだと思います。スタートアップでもほとんどのプロジェクトは失敗します。Webサービスを作ってみても失敗することの方が多いと思います。でも少なくともそれは挑戦をしているのだし、そして成長しているのです。(もちろん、これはWebサービスだけでなくて、他のどんな試みに対しても言えることです。)


もちろんこれは明るい面に注目して、経済的なことなど現実的な面は見てないので以下、もう少し現実的なことを書いていきます。

1. 一度作れば、次からは何倍ものスピードで作ることが出来る

僕の経験だと、リンガルボックスを作ったときはほぼ素人の状態から勉強し始めて約6ヶ月サービスの開始までかかりました。その後、機会があって旅行のCtoCサービスPeerToursを開発しましたがこの時は1ヶ月でサイトを作成出来ました。ざっと6倍の速度です。

以前に「自分の作りたいWebサービスの見つけ方」という記事の中で、「アンテナを貼って情報収集をしておくと、普段の生活の中で何かのきっかけでアイデアが生まれる」ということを書きました。こうしたアイデアが出た時に既に経験があって、プロトタイプならすぐ作れるよ。というのと、エンジニアを探さないと出来ない、とか一から勉強をしないといけないという場合とではスピードにも腰の重さにも差が出てきます。

2. 学べるのはプログラミングだけではない

サービスを作るとき、学べるのはプログラミングだけではありません。ユーザビリティを上げるためにデザインを学ぶ必要があるし、サービスを使うユーザーは誰なのか、どうやって集客するのか、お金を取るなら料金設計はどうすれば良いのか、など考えることが山ほどあります。これを適当にやるのではなくて一つ一つ考えて実践していけば例えその仮説が間違っていて失敗したとしても得ることはたくさんあります。今の時代は経験よりも、自分で考えて変化していけることの方が重要になってくるので尚更です。

3. 新しいアイデアを生むかもしれない

その失敗したアイデアが新しいアイデアにつながって上手くいくというケースもあると思います?例えば、現在パスチャーというInstagramを利用したマーケティング会社を運営しているカイユリコさんは以下のインタビューでフィリピンでANELAというECサービスを立ち上げ、上手くいかなかったものの、その中でInstagramでの集客への可能性に気づき現在の会社を始めた、という話をしています。こうして他の上手くいったアイデアにつながるのであれば、そもそも最初のサービスが失敗したとも言えないのではないかと思います。

Instagramマーケティングの今を語る / パスチャー カイユリコさんインタビュー | Tokyo XYZ by I&S BBDO

4. 「Webサービス運営経験×自分の専門分野の経験」で自分の市場価値がアップする

堀江貴文さんは著書「多動力」の中で、 営業や、マーケティングなどで100人に1人のスキルを持っていても代わりになる人はたくさんいるが、そうしたスキルが2つ、3つと合わさることで1万分の1、100万分の1の人材になることが出来る、ということを書いています。例えば翻訳をしている方ならその経験を基にSEOを意識した翻訳出来ますとアピール出来るでしょう。ビジネスサイドの方であったら、技術側の人と同じ言語、目線で話すことが出来ることを強みに出来るでしょう。

5. お金を生むサービスを作ったことのある人は意外に少ない

実はプログラマの多くは、大きなサービスの一部分を作っているというケースが多く、設計、デザイン、DB設計、制作、デプロイまで全て横断的にしたという人はあまり多くありません。また既に技術のプログラマであっても、サービスを作ってみたもののそもそもマネタイズを考えてなかったり、100万人、1000万人とユーザーを集めないといけない広告モデルを採用してたりで、お金を産まないままにサービスを終了するケースだってあります。例え生計を立てるには足りなかったとしてもお金を生むサービスを作っていた「マーケティング視点のあるプログラマ」に対する需要は高いのでは、と思います。

6. プログラマの需要は豊富である

ちきりんさんの「未来の働き方を考える」という本の中にある、フィリピン留学に関するエピソードでは、仕事を止めて留学してきている看護師の方は、日本に帰っても引く手あまただから帰ってから仕事が見つからないことなど心配する必要がない。ということが書かれています。プログラマについても同様である程度優秀であれば、自分のサービスを作っていた時期があっても仕事には困らないでしょう。自分のサービスをポートフォリオの1つとしてアピールすれば、依頼側もどんなスキルを持っているのか、すぐにイメージしてくれるはずです。英語が出来るならZapierやBufferに代表されるように、全てのチームメンバーがリモートで仕事をしているような企業も多くありますから、リモートで働くのがまず第一の目的の方でも問題ありません。日本でもこうした会社は増えています。

7. 失敗とはやりたいことがあるのに挑戦しないこと

ここまで6つあれこれ書いてきましたが結局これかなと思います。Webサービスにかぎらず何か新しいことを始めようと思った時に、失敗したらどうしようとか、周りから失敗したら色々言われるかもとか、考えてしまうと思います。でも失敗というのはそもそもやりたいことがあるのに挑戦しなかったり、ちょっとのことで諦めてしまうことなのだと思います。動画の中で言われるよう、失敗というのは、挑戦し、経験を積んだということであり、その経験は次の挑戦で活かすことが出来ます。


最後に

もし作りたいサービスがあるけどプログラミングはわからないし、失敗するかもしれないし、と前に踏み出せないでいる方がいましたら是非、参考にしていただけると幸いです。後、サービスやスタートアップをする人は自分のサービスは上手くいくと信じているわけなので、時間を費やしても成功しないだろうサービスに貴重な時間を費やしてしまうことがあり、それを防ぐためにメンターが居たほうがいい。というのは良く言われることです。スタートアップだとシード段階での投資家がメンターとなるのですが、そうではなく自分でサービスを立ち上げる場合でも、自分よりも上手くいっている人たちから立ち上げ前、立ち上げ後に定期的に意見をもらうというのが重要だと思います。僕の場合だと、幸い前職で新卒一期生で社長と距離が近かったこともあり、退職してからもリンガルボックスのことでアドバイスをいただきました。リンガルボックス場合は、方向性に開発速度がついていってないことがまだ成功出来てない理由かと思うのでブログ書くよりコード書けということなのですが笑


次回も、自分のWebサービスで生きていくをテーマに記事を書こうと思っていますので興味のある方がいましたら僕のTwitterアカウントやFeedlyをフォローして更新のお知らせをお待ち下さい!

twitter.com

自分のWebサービスで生きていく。あなたにおすすめなサービスモデルがどれなのか解説します

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つい先日のことですが、新卒でドイツに飛びフリーランサーとして活躍するwasabiさんの運営するオンラインサロンに入会しました。50人の枠がものの数日で埋まってしまった人気のサロンです。

lounge.dmm.com

僕がサロンに入った主な理由はベルリンへの移住を現在検討していてその情報収集をしたかったからなのですが、2,3日フリーランスを目指す方やすでにフリーランスをされている方とやり取りをする中で、意外と自分のように個人開発のWebサービスを運営して生計を立てたい、という方もいるのではということをふと思いました。

思い返してみると、以前に台湾であしたはもっと遠くへいこう -という有名ブログを運営する前原さんにお会いした際も、一人でリンガルボックスのようなウェブサービスが運営できるとは思わなかった、ということを言われました。

Webを通して個人で生計を立てるというと、例えばブロガー、アフィリエイターになって広告収入を得るということや、エンジニアやデザイナーとして仕事を請け負うということが思い浮かばれやすいと思います。ただ、そもそもブログで生計を立てているような影響力のあるブロガーに比べると、個人開発のサービスで生計を立ててる人の情報発信力は弱いので、そもそも認知されてないのかもしれないかもしれません。

リンガルボックスは大成功とは言えないし、今まで興味を持つ方もそんなにいないだろうと思っていたのですが、個人開発のサービスで生計を立てている一例として、Webサービスで生計を立てたい、あるいは受託の仕事とは別にWebサービス運営を収入源にしたい、という方向けに情報発信が出来れば、と思っています。

前置きが長くなりましたが、今回は第一弾の記事として表題の通り個人開発のWebサービスから生計を立てるのにどんなビジネスモデルが良いのかフリーミアム型、マーケットプレイス型の2つに関して見ていきます。

1. フリーミアム

1-1. ツール販売型

エンジニア気質で既に高い技術力を備えている方向け

ツール販売型のフリーミアムサービスというのは、無料で使えるサービスを提供し、一部のユーザーが有料サービスを購入することで売上を立てるモデルです。

サービス例: Inkdrop

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最近下記のブログ記事が話題になっていました。

MarkdownノートアプリInkdropで家賃の半分が賄えるようになりました – 週休7日で働きたい

Inkdropを運営するTakuya Matsuyamaさんは、英語圏のユーザー向けにinkdropというマークアップエディターを提供しています。2016年10月にサービス提供を開始、Web版、iOS版、Android版のリリースを経て今年4月には月額課金ユーザー数が30人、総売上が10万円を突破、現在では月4万円の収益が上がっているとのことです。また契約者数45人の内解約は2人という解約率の低さで今後運営を続けていけば、どんどん月売上を伸ばせることが期待できます。

サービス例: CLOUD PAPER

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またiritecという企業を個人で経営をしている入江慎吾さんは、CLOUD PAPERというオンライン請求書管理ツールを運営しています。「1000人のユーザが1人を食わせるモデルを目指したい | イリテク」というブログ記事によると現在70社の法人が利用していて毎月10万円程度の収益が出ているそうです。こちらも解約率が少なく積み上げ型で月売上を伸ばしています。

またZaimという家計簿サービスは現在650万人ものユーザーが利用しておりご存知の方も多いかと思います。このサービスは元々は閑歳孝子さんがプログラミングを独学で取得し、仕事後の数時間、休日を利用してこつこつと開発を続けリリースしたサービスです。

個人的な意見で言うと、ツール販売型のサービスはこれから一からプログラミングを勉強するという方にはあまり向かないと思っています。相当のレベルのサービスを提供しないと、無料ユーザーから有料ユーザーになってくれないためです。Zaimの例はありますが、これはまだ大手企業のスマホアプリ参入の少ない2012年の話なので既に大手のひしめく現在のアプリ市場では同一のことを行うのは難しいかもしれません。またCloud Paperやinkdropを見ても非常に完成度が高く、一からここまで到達するのは相当大変だろうと考えました。逆に、既に技術のあるエンジニアの方であれば原価率が低いこのモデルはとても可能性が高いと思います。

1-2. サービス販売型

自分自身の独自コンテンツを持つ方向け

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例えば、NewsPicksのようにオンライン上のニュースに集めて、有識者のコメントがそこに加わることで、単なるニュース以上の価値を提供しているサービスがあります。NewsPicksの場合はNewsPicks独自の記事を見たい場合には有料会員になる必要があり、ツールではなくサービスを販売するタイプのフリーミアムビジネスといえます。このモデルは自分独自のコンテンツを作り出せる方にオススメです。

プログラミング学習サービスではこの分野で個人で大成功している方が結構います。例えばその典型は僕もお世話になったRailsCastsというサービスです。(現在は運営者の方がバーン・アウトしてしまいサービス更新停止しています。)このサービスは、Ryan BateさんがRuby on Railsのツール群(gem)を動画を通じて紹介していて高い人気を持っていました。今は2013年12月に個人開発からスタートしたegghead.ioというサービスが似たことをしていてこちらも大成功しています。以下はegghead.io創業者のjoelさんの書いたブログ記事。2013年にサービスをスタートして2014年にはもう家族で食べていける状態になっていたということが分かります。

joelhooks.com

プログラミング以外でも例えば、料理やビジネスの技術(営業スキルなど)、ファッションなど独自のコンテンツを作れる方であれば大成功の可能性があるモデルかと思います。

2. マーケットプレイス

このマーケットプレイス型は一般的に手数料を取るタイプ(手数料型)と、付加価値を付けることで手数料ではなく一定額の金額を取るサービス販売型(もっと良い言い方があれば指摘下さい)の2つのタイプがあります。

2-1. 手数料型

コミュニケーション力の高い方にオススメ

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手数料型というのは、例えばAirBnBのようなサービスが典型で個人、法人の提供するモノやサービスをウェブサービス上で公開して流通額のうちの一定割合を手数料として取るモデルです。このサービスの難しいところは鶏卵問題が確実に発生することです。例えばAirBnBで言うと、部屋や家をサービス上に掲載してくれる人を増やすには部屋を借りてくれる人が多くしないといけません。逆に部屋を借りてくれる人を増やすには部屋を掲載してくれる人を増やさなければいけません。この最初の問題を解決するには自分の足を使って掲載者を口説き続ける必要があります。

例えば、以前に僕が手伝っていたスタートアップでタビタツというサービスがあります。タビタツは、海外旅行をする日本人向けに海外在住の日本人がガイドをするサービスで、英語が苦手という方や、海外ツアーに参加するのは不安という方の問題を解決しています。

現在でこそ旅行のCtoCサービスの中でも最大規模となっていますが僕が手伝い始めた当初はツアー数もユーザー数も少ない状態でした。またツアーを掲載するということのハードルも非常に高く(AirBnBのようにすでにあるものを貸すのではなく、新しいアイデアを考える必要がある。)、出来たツアーもマーケティング視点が不足していて中々売れないという問題がありました。そこを、ツアー作成をガイドの方だけに押し付けるのではなく、スタッフ側でたたき台を作成して、それを実際に現地で催行可能かガイドさんに確認しながら修正し形にしていくということをしながら乗り越えました。一度ツアーが売れると、ガイドの方も売れるんだということが分かり、現地の方でないと思いつかないような独自のツアーを作ってくれるようになります。

このモデルは、こうして初期の鶏卵問題を乗り越えれば、その鶏卵問題自身が参入障壁となり高い利益を上げられるようになります。このモデルが向いているのは、根気強く人と話していくのが得意な方です。最初はお客さんがいないのに、サービスを出してくれと人に頼むことになるのでとにかく良いサービスを開発したいというエンジニア気質の方とはあまり相性がよくありません。

逆に言うと、スーパーエンジニアの方と勝負しなくてもいいので一から開発をしてもやりやすいサービスと言えます。

個人でこうしたサービスを運営している方を探してみたのですが見つかりませんでした。そういう方を知っている場合や自分がそうだという場合は是非教えてください!

2-2. サービス販売型

技術力もコミュニケーション力もそこそこという方向け

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僕の運営しているリンガルボックスのようなオンライン英会話サービスはこれに当たります。(こうしたサービスは手数料型モデルにもなりえます。) 最近ではマネジドマーケットプレイス(Managed Marketplace)と呼ばれることもあります。こうしたサービスは、単に個人の提供するサービスを手数料型で販売するのはなく、例えばオンライン英会話なら独自の教材を提供する、メンターシップを提供するなど独自の付加価値を付けて販売します。このサービスでも鶏卵問題は発生してきますが、独自の付加価値を提供できていれば完全な手数料モデルに比べて障壁は低いと言えます。

このモデルの場合、既にサービスはあるので技術だけで価値を提供する必要もなく、例えばオンライン英会話でいう教材の開発にも技術力は要求されません。技術力の必要な付加価値ももちろんありますが、フリーミアム型に比べるとそのハードルは低いと思います。その為、技術力が猛烈に高いというわけではないですが、人とのコミュニケーションも取れてサービスを改善していけるというバランスタイプな方に向くモデルと言えそうです。

最後に

ここでは、向いているタイプを極論で紹介しましたが、結局最後に物を言うのは根気強く続けていけるかどうかかなと僕は思っています。例えば、上で取り上げたInkdropにしても本リリース前にベータ版を出していてその時のユーザーはほとんど離脱してしまったりと、上手くいかない時期があったそうです。リンガルボックスにしてもプログラミングを独学して2012年8月に立ち上げ数年かけて形にしてきました。もし自分のWebサービスを開発して生計を立てていこうと考えている方がいましたら是非、モチベーションを保ち続けること、保ち続けられるようなサービスを作ることを意識して頂ければと思います!

次回のブログでは、ではそのWebサービスが上手くいかなかったらどうするのかということに対して僕の考えを書こうと思っています。興味のある方がいましたら僕のTwitterアカウントFeedlyをフォローして更新のお知らせをお待ち下さい!


また作りたいサービスの見つけ方にしては以前に記事にしていますので良かったらこちらもどうぞ。

atsuhiro.hatenablog.com


オンライン英会話のリンガルボックスは僕が個人で企画、開発、運営を行っているWebサービスです。英語を身につけたい方、実際独学でどんなサービスを運営出来てるのか気になる方は是非ご覧になって下さい。

ja.lingualbox.com

追記:wasabiさん、タビタツ役員の今野さんからコメント頂きました。